健康保険適用のわきが手術と治療、剪除法＋超音波破壊吸引法方法と反転剪除法｜東京都台東区の皮膚科 蔵皮膚科・形成外科

1．手術範囲のマーキングと局所麻酔

写真は、わきの手術範囲をマーカーでマーキングしたものです。
このあと局所麻酔を行います。
飲酒は控え、わき毛を剃ってご来院いただくようお願いいたします。
 

2．わきの切開からアポクリン汗腺とエクリン汗腺の除去

中央部に長さ1～2cmほどの切開を数カ所入れます。
次に眼科（手術用）剪刀※で、有毛部皮膚のアポクリン汗腺とエクリン汗腺を直視下に除去します。
※手術時に組織等を切断するために使用する剪刀

3．有毛部周辺、皮膚の裏面を削る

特殊な器具で有毛部周辺の皮膚裏面を削ります。
アポクリン汗腺は有毛部に密集しています。
上記2に加え皮膚裏面を削ることで、アポクリン汗腺をかなり除去できます。
 

4．汗腺の破壊吸引

超音波機器で更に有毛部周辺の汗腺を破壊吸引します。


 

5．わきの縫合

皮膚と下部組織を固定する縫合を行います。
縫合することで、皮膚のずれを防ぎます。

 

6．わきを厚めのガーゼで圧迫固定し止血［ケース1］

ガーゼを厚めに当てて、弾力包帯で圧迫固定します。
出血が多い場合は、ガーゼを糸で縫って圧迫することもあります^※。
※弾力包帯の場合（写真）よりしっかり止血できますが、術後の痛みは強くなります。

7．手術後3日目のわきの様子

写真は、手術3日目です。
ガーゼを除去し抜糸した状態で、皮膚の生着は良好です。
一部紫斑がありますが、１０日前後で消退します。
 

わきが治療・手術方法：反転剪除法（はんてんせんじょほう）

1．手術範囲のマーキングと局所麻酔

写真は、わきの手術範囲をマーカーでマーキングしたものです。
このあと電動注射器で局所麻酔を行います。
麻酔は細い針で行います。
飲酒は控え、わき毛を剃ってご来院いただくようお願いいたします。

2．わきの切開

わきのシワと平行に、4～5cmほどの切開を2箇所入れます。
剪除法と比較し切開箇所は少ないですが、広い範囲（長さ）です。
切開が長くなる理由は、皮膚の裏面を直接肉眼で見てアポクリン汗腺を除去するためです。

3．アポクリン汗腺の切除

切開した部分の皮膚を反転させます。
そして皮膚の裏面にあるアポクリン汗腺を、目で見て切除します。
肉眼で確認してアポクリン汗腺の除去を行う「反転剪除法」のメリットとして、わきがの臭い消失率が「剪除法＋超音波破壊吸引法」より高く効果的です。

4．ガーゼで圧迫固定し止血　※手術後の通院は2回必要

「反転剪除法」は出血が多いため、ガーゼを皮膚に縫い付けて圧迫固定します。
そのため「剪除法＋超音波破壊吸引法」と比較した際に痛みが長く続く、切開が大きいため手術痕が目立つ、長い安静期間を要する、術後に2度の通院が必要であることなどが挙げられます。

5．手術後10日程経過したわきの様子

手術後3～4日後にガーゼを除去し、1～2週間後に抜糸します。
写真はわきが手術から10日経過のもので、抜糸前の状態です。
ここから抜糸して終了です。
よって手術後の通院は、ガーゼ除去と抜糸の2回必要となります。